单项选择题
問題Ⅱ 次の(1)から(3)文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを12
34 から一つ選びなさい。
(1) 他人に注意するのが好きな人がいる。切符売り場などで、人々が列をつくって並んでいるのに割
り(注1)込む人に、「みんな、順番で、待っているのよ」などと注意する。内心、何か言いたい、と思
っていた他の人々は、「代わりに言ってくれてよかつた」と、ほっと(注2)する。注意されたほうは、
文句をを言いつつも、列の後ろに並ぶ。
科学は、他人に注意するという人間の行動に「利他行動」という視点(注3)からアプローチ(注4)す
る。
必ずしも自分の得にならない、むしろ損になるかもしれないのに、他人の利益のために敢えて(注5)
する、というのが利他行動である。たとえば、自分が狩った(注6)獲物を他人にも分け与えるという行
動もそうだ。
なぜ、注意することが利他行動になるのだろうか、注意された相手は、その後、ルール(注7)を守
ってきちんとした行動を取るようになるかもしれない。そうなれば、結果、その人と接する人々は、得
をすることになる。自らは何の行動も取っていないのだから、「ゼロのコスト(注8)」で、そのような
利益を得たことになる。
注意をする人も、そのことで得することもあるかもしれない。一方で、行動することにはエネルギ
ーが必要であり、喧嘩になったり、不快な思いをしたりするリスク(注9)もある。自らがそのような不
利益を被り(注10)つつ、他者には無償(注11)の利益を与えるという意味で、「注意すること」は利他行
動なのである。
(茂木健一郎「脳の中の人生」による)
(注1)割り込む:順番を守らずに間に入る
(注2)ほっとする:安心する、心が落ち着く
(注3)視点:物事を考えるときの見方
(注4)アプローチする:(研究対象)迫る
(注5)敢えてする:困難な状況であってもためらわずに行動する
(注6)狩った護物:食物として捕らえた動物
(注7)ルール:規則
(注8)コスト:費用
(注9)リスク:危険性
(注10)被る:受ける
(注11)無償:自分のしたことに対してお礼のお金などをもらわないこと 「注意すること」の「不利益」として考えられることは何か。
A.注意する人もきれる人も不愉快な思いをすること
B.注意することで周りの人が不愉快な思いをすること
C.注意する人が注意することで不愉快な思いをすること
D. 注意することで注意された人が不愉快な思いをすること